現在、日本人の約20%が花粉症だといわれています。では、花粉症とはいったいどんな病気なのでしょうか。花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます。
最近、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えており、ほぼ1年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりに悩まされるという人も少なくありません。
【通年性アレルギー性鼻炎】
アレルゲンが1年中あるので、症状も1年中あります。
<主なアレルゲン>
ダニ・家の中のちり(ハウスダスト等)・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなど。
<症状>
喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります。
【季節性アレルギー性鼻炎(=花粉症)】
原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。 日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。
<主なアレルゲン>
スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなど。
<症状>
鼻の三大症状だけでなく、目の症状(かゆみ、なみだ、充血など)を伴う場合が多く、その他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。(さらに、シラカバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人がある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、はれたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もあります。)